なぜバリアフリー化が必要なのか?


(1)住宅内の危険地帯

 最近、バリアフリーという言葉が世間に浸透してきました。これは、障害のある人が社会生活をしていく上で建物内の段差など、物理的な障壁(バリア)となるものを除去するという意味で使われ始め、現在では広く社会的、心理的なすべての障壁の除去という意味で用いられています。
 しかし、バリアフリーという言葉が浸透するまでは、段差解消や手すりの設置などの配慮は、あまりなされてきませんでした。また、当県では、若いうちに住宅を建てることが多いため、年をとってからのことにあまり配慮していない場合があるように見受けられます。
また、表1のように住宅内における高齢者の事故が数多く起こっています。この中でも特にお風呂場、階段での事故が多いのですが、ちょっとした段差につまづいて、骨折するといったケースも少なくありません。
住宅のバリアフリー化は、高齢者や障害者だけではなく、妊婦や幼児、一時的にケガをしている人などすべての人が快適に暮らせると同時に、これらの事故を未然に防止する安全な住宅にするためのものでもあるのです。
(表1)
住宅に係る高齢者等の不慮の事故死の状況


(資料)厚生省「人口動態統計」(平成5年)


◆ バリアフリーとユニバーサルデザイン ◆


 近年すべての人が地域社会で生活することを目標とする「ノーマライゼーション」の精神に基づき、「ユニバーサルデザイン」という考え方が発展してきました。
 バリアフリーとは、もともとあったバリアを取り除くことで、ユニバーサルデザインは、能力に係わらず最初から、すべての人が使いやすいデザインという考え方とされています。
 しかしながら、すべての人が使えるということは非常に難しいので、「一人でも多くの人が使えるようにするためのデザイン」と解釈されています。
 現在は、バリアフリーをすすめながら、新しいものに関してはユニバーサルデザインを目標としていくことが望まれます。


(2)在宅介護の重要性

 高齢者の多くが、介護が必要となってもできる限り住み慣れた家庭や地域で暮らすことを願っており、在宅介護の重要性がますます高まっております。そのため、介護を必要とする一人暮らしや高齢者のみの世帯でも、自宅で自立した生活ができるよう福祉・医療サービスを総合的に受けることができるしくみとして、平成12年度から、介護保険制度がスタートします。
 この制度では、サービスを必要とする状態かどうかの認定(要介護認定)を受け、介護が必要な人の要介護度に応じて、介護サービスを受けることになりますが、高齢者が自宅で暮らすことができるようホームヘルプサービスやデイ・サービスといった在宅サービスの提供に加え、自宅での生活を支援する住宅改修に対しても保険給付されることとなっています。


(3)みんなが得をする!バリアフリー

 住宅をバリアフリー化することは、いろいろな面で大きなメリットがあります。介護を必要としない高齢者にとっては転倒予防といった家庭内事故の防止に大きな効果があるほか、介護を必要とする方にとっても介護する側にとっても効率的な介護が可能となり、人的、経済的な負担の軽減にもつながることとなります。また、これまで住み続けた住宅で生活ができるという心理的なメリットがあります。
 高齢者にとって住みやすいバリアフリー住宅は高齢者以外の人にとっても暮らしやすく住みやすい住宅であり、老若男女を問わずこれからの住宅づくりのうえでバリアフリーの考え方は欠かすことのできない極めて大切な視点です。

◆ 介護保険で住宅改修費支給! ◆


 介護保険制度では、住宅改修に関しても保険の適用があります。ただし、金額は上限が定められ(20万円)改修工事の種類も限られてきます。ですから、あとで「せっかく直したのにうまく使えない。」ということにならないように気を付けなければなりません。

対象となる住宅改修は・・・
 ● 床段差の解消
 ● 手すりの設置
 ● トイレの改修
 ● 引き戸等への扉の取替え
等々

介護保険に関する問い合わせは、
各市町村福祉担当課 又は、
石川県健康福祉部長寿社会課

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